懐かしの新人公演特集4

【2020-12-19】
スカステ視聴記録

観劇ブランクで失われた15年を取り戻すべく、引き続き懐かしの新人公演をぼちぼちとスカステ録画観賞。タイトル/組/主演/作演出/新公担当演出として記録します。

「花の業平」/星/真飛聖/柴田侑宏、尾上菊之丞/藤井大介

もちろんスカステ鑑賞のみですが、名曲揃いで大好きな作品。

新人公演はとっても新人公演らしい感じでした。

みんなフレッシュ!

そしてついにチエちゃん(柚希礼音)が3番手役で登場。研3くらいかな?

なんだかまだ視線が定まらずちょっぴり挙動不審なチエちゃんですが、思い切りがよくて元気いっぱい。

失敗を恐れず何事にも体当たり!という気概が見て取れる。

このぴよぴよから堂々たるトップスターに成長したのかと思うと感慨深いわ。

「猛き黄金の国」/雪/音月桂/石田昌也/齋藤吉正

幕開きの第一声からびっくりするほど素晴らしかった!

けいちゃん(音月桂)初主演。研4くらいなのかな?

肝の座った男役の発声。見事な歌唱。

いやぁ~もう一人別次元。すごいわぁ。すごかったんだね。

あと、上手かったのはもう一人。いずるん(天勢いづる)

男役で芝居しているを見たのは初めてかもしれない。

坂本龍馬がぴったりだった。

男役としても実力者だったのね。

娘役転向がもったいないと思ったほどだけど、龍馬はブーツとはいえ日本物なのにものすごい高いヒールを履いているところをみると男役を続けるのは無理があったのかなぁ。

あの甲が90度近い急角度の靴だと裾から足先がちゃんとのぞかないから袴がまるで娘役のドレスみたいなシルエットに見えるし、足元が重たそうで男役としては歩き方が不自然になっちゃう。

男役は衣装から覗く部分が少ないからこそ、そこが重要な役割を担っている。

手の甲がよく言われているけど靴のシルエットも意外に男役らしさの要素なんだよね。

だからあの靴で何センチか背の高さをupできたとしても払う犠牲は意外に大きいのだよ。

背は低くても普通のヒールで自然に闊歩するほうが絶対かっこいいと思うのだけれど、やっぱり気にしちゃうのかなぁ。

「ベルサイユのばら2001」/宙/月船さらら/植田紳爾、谷正純/中村一徳

そう言えば本公演のスカステ放送を見たことなかった。

オスカルとアンドレは誰が演じたんだろう? 当時の宙組事情がよくわからない。新専科のころだっけ?

フェルゼンを演じた初主演のさららん(月船さらら)はどことなくたもちゃん(愛華みれ)に似てるよね。

男らしい声。 新人公演らしい思い切りの良い芝居で実に気持ちよかった。

度胸あるなぁ。

オスカルのあいりちゃん(華宮あいり)って角度によってはヤンさん(安寿ミラ)にちょっと似てるぅ。正面向くとファニーフェイスだけど。

そんなわけで、今宵一夜からバスティーユまではなんとなくヤンさんのオスカルを思い出しちゃいました。

もちろん、あいりちゃんの芝居もとても良かった。

変わった声なのね。少し弱めの声を必死で張り上げるところもなんだか下級生の頃のヤンさんに似てる。骨格が似てるのかしら?

マリー・アントワネットのまちゃみ(美羽あさひ)は冒頭どうしようかとハラハラしましたが、芝居が進むにつれてどんどんよくなっていく。

これこそが観客を前にした本番の舞台だからこそ得られる力なんだろうなぁ。

最後にご挨拶するさららんの斜め後ろの端っこに青い軍服姿のチギちゃん(早霧せいな)がいる!初舞台生なのね!

「ミケランジェロ」/花/蘭寿とむ/谷正純/大野拓史

ついに来ました私の知らない蘭寿さんシリーズでございます。

とはいえ、この作品で初主演だったのか~。

新人公演というのは未完成な若者の成長を描く作品が一番演じやすいし、演者の魅力が出やすいもの。

逆に一番むずかしいのが、こういうみんなから尊敬される完成された男なんだよね。

しかもこれといったラブロマンスがあるわけでもなく芸術にひたすら夢中で心ここにあらずという状態なので観客の共感を得られるタイプの主人公でもないし。

その上、実力のある若手男役はほとんど新人公演を卒業。

主演経験のある娘役さん達はすでに本公演で主要な役を務めているから新人公演ではコーラス程度だし。

メンバーをほぼ一新した形でまだまだあちゃーな人も多々いらっしゃる新人公演らしい新人公演になっちゃいました。

いやぁ~そんな逆境の中で蘭寿さんは頑張ったよ。後半はかなり良かった。

蘭寿さんすでにこの頃から男役の声が良いわ~。

そして最後の舞台挨拶がまだ不慣れではあるけれど自分の言葉で正直な気持ちをしっかり語っているのがさすが。

感極まって涙を流しながらも、ちょっと観客を笑わせたりね。上手いな~。

さすがの首席。生まれながらのリーダー気質。

ヒロインは「タンゴ・アルゼンチーノ」でその凛とした姿勢が印象的だったしげちゃん(沢樹くるみ)。

硬質な美しさが魅力的な娘役さんだわ。

そしてえりたん(壮一帆)がものすごく美しくって、しげちゃんと兄妹というのも納得。

でも役はほぼ立っているだけでした。花組の新人公演ではあまりいい役は出来なかったの?

「ベルサイユのばら2001」/星/真飛聖/植田紳爾、谷正純/児玉明子

そう言えばこれも本公演の映像はみてなかったわ。

全然知らない新曲がいっぱいでびっくりした。

ゆうさん(真飛聖)は花組トップの時に2回ほど舞台を見ただけですが、なんとなく芝居にも歌にも花組らしい粋なリズムが感じられなくてねぇ。

ダンスもリズムじゃなくて顔で踊るタイプだし。

そういうところ星組のトップだったら絶対似合っただろうに、ミスマッチだよなぁ。もったいないなぁと思っていたんだわ。

星組出身で、しかも「我が愛は山の彼方に」に「ベルばら」と大芝居での新公主演が続いていた人だったのかぁ。

そういえばスカステで見た「虞美人」の項羽はとても似合っていたものね。

やっぱり新人公演で身につけたことって一生モンなんだわ。

そしてチエちゃん(柚希礼音)が二番手アンドレに。

せり上がった時の見事な体躯。確かに金の卵。磨けば光る原石という印象。

このころは実力的にはまだまだだけれど「花の業平」からは驚くほど進歩している。

この努力と根性がレジェンドを作り上げたのね。

それから芝居のときは堂々たるジャルジェ将軍だったきょうちゃん(雪路歌帆)の長のご挨拶が今回も面白い。

いつも老け役だったけれど新人公演とも思えぬ芝居の上手さだった。

今回のスカステ新人公演シリーズで毎回おぉ!どこの専科さん?っと驚かされたのか彼女でした。

挨拶となると一転ほわほわの天然で率直なのも面白い。

早期退団が惜しまれるなぁ。

でも本公演の放送だけを見てたとしたら知らなかったかもしれないジェンヌさんを沢山見ることが出来て15年のブランクをちょっぴり取り戻した気分です。

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