「エリザベート」観劇感想

【2016-10-01】
観劇感想

今回のエリザベート、なんといっても
フランツ・ヨーゼフです!!

素晴らしかった。

正直、ここまで胸にぐっとくる皇帝になるとは予想してませんでした。

ゆりか(真風涼帆)恐るべし。

今でも、じゅりぴょん(樹里咲穂)のフランツ・ヨーゼフを愛する母も、ゆりかヨーゼフにぞっこんとなっております。

歴代の皇帝の中でも最もハプスブルクのロイヤル感があるかも。

まさに美丈夫。

肖像画から抜け出たよう。

それでいて、その双肩にハプスブルクの重みを一身に受けて苦しく悲しい孤高の姿に胸がキュンキュンしたり、苦しくなったり。

若者、壮年、老年それぞれに、心を揺り動かされました。

なかでも、ルドルフの葬儀のシーン。

棺を抱え、ほんの少しだけ、かすかに身じろぎをするの。

どれほど辛くても、悲しくても、ほんの少しの身じろぎしか自分に許さない。

けれども、そのかすかな動きに抱えきれないほどの苦しみが表現されている。

それを見た瞬間、涙腺崩壊しましたわ。

エリザベートで泣いたの初めてだわ。

年のせいかしらねぇ。

せーこ(純矢ちとせ)のゾフィーも素晴らしかった。

エリザベートを最初に見たときはエリザベート世代でしたが、そんな私もゾフィー世代。

なんかね。今はもう彼女の気持ちのほうが、すんなり胸にはいるのよ。

だからこそあんまりカリカチュアライズした造形にしてほしくないの。

せーこのゾフィーはまさに理想的。

芝居、上手いわ。

今回は、ゾフィー、フランツ・ヨーゼフのハプスブルク家の栄光と落日ラインにぐっときました。

あいちゃん(愛月ひかる)ルキーニ。

うん。良かった。

心配した地声の高音部もクリア。

ほんと、ぐんぐん成長するのね。

ギラついたテロリストなんかじゃない。

物の弾みで巻き込まれたような歴史の大海に翻弄されるルキーニが新鮮。

狂気のシーンが妙にエロチックなんだわ。

なんだかドキドキしてしまう。

フィナーレ、エトワールのありさ(瀬音リサ)の素晴らしい歌声。

幅広く深く美しく。

こんな声が出せたらなぁ。

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