「CITY HUNTER」LIVE配信感想1

【2021-09-13】
LIVE配信感想

うわ~~~!楽しかった!

世代がちょいとばかり違っておりましてコミックもアニメも見たことないですし、「Get Wild」はサビの部分しか知らないといったありさま。

果たして楽しめるのかどうか不安でしたがめっちゃ楽しかったわ~。

もちろん原作を知っていればその背景を補完でき様々な小ネタにムヒムヒ出来たかもしれません。

でも知らなくても十分楽しめました。

だってバブルの新宿だよ

「CITY HUNTER」は知らないけどバブルの時代なら知ってるからね。

といってもちょうどその頃、都心のオフィス勤めを辞めて地元で貧乏バイト生活。

残念ながらバブル恩恵は一切受けなかったのですが…。

それでもあの頃の妙に浮かれた雰囲気は覚えています。

ショップもファッションも、今考えるとお洒落でも洗練されてもいないけど、とにかくイケイケのセンス。

舞台のスクリーンに映し出されたちょっぴりダサめの派手な広告。

あの「YOUR CITY」って新宿MY CITYのことだよね。懐かしいな。今はもうないのかな?

舞台では事件が同時多発的に起こっていて、それに関係ある人はもちろん、よく考えれば関係ない人まで次から次へと登場。

とにかくエネルギッシュなハッスルパワーがガンガン画面から伝わってきて
そうそうそう!
もうすっかり忘れていたけどあの頃はたしかにこんな感じだったわよ!ってなりました。

それにしてもこんなにあれもこれもといろんな事が起こって、いったい決着つくんだろうか?と心配になりましたが、さらにさらに素っ頓狂で楽しい展開で盛り上がり、そしてちゃんと収まるところに収まるんだから大したもんだわ。

しかも最後にホロリと涙ぐんてたら、すっかり忘れた頃に再び振り下ろされる100tハンマーがまたまた見事なタイミングで~。

もう爆笑しました。

冴羽獠♪さきちゃん(彩風咲奈)

青年マンガ「CITY HUNTER」のミュージカル化。それも宝塚で?

こんなビックリ企画、一体誰がいつの段階で立てたのかなんて知る由もないですが、さきちゃんがトップになればこその企画だったんだと絶対思うわ!

もちろん、ジェンヌさんってどんな役を演じても不思議とピタリとハマるものではあるのだけれど、これほど冴羽獠に当てはまる人もそうそういない気がする。

だれもが熱に浮かされたようなバブルの時代の中でもとりわけカオスな新宿。

今考えてみればちょっぴり下品寄りの派手派手ファッションの登場人物。

そんなエネルギッシュな喧騒の中にいても紛れることのない圧倒的スタイルと漫画チックな動きを再現できる身体能力。

24時間働けますか?なんていうキャッチフレーズも生まれた時代になにかと言えば

「りょーちゃんお仕事したくない。」だの、
「ハッスルパワーがこの身に滾るぜ~」だの、

ヘタレなんだかセクハラなんだかおよそ上品とはいえないキャラなのにまったく不快感がないどころか激かっこいいのは健康的でどこまでも明るく爽やかなさきちゃんなればこそだよ。

かといって御陽気一辺倒にならないところもさきちゃんのいいところで、最近の役で見せてきた内省的な部分が明るさの影からちらりと覗くところがまたセクシーでよいのだなぁ~。

槇村香♪ひらめちゃん(朝月希和)

そしてさきちゃんで「CITY HUNTER」をって決まった時に、ヒロインはひらめちゃん以外に考えられないってことになったんじゃないかって勝手に推測してます。

ひらめちゃんを大好きになったのは同じく齋藤先生の作品「MY HERO」のクロエ役でした。

およそ宝塚のヒロインらしからぬぶっ飛びキャラを抜群の間の良さと高いテンションで演じ、その上最後には揺れる乙女心を繊細に表現。

こんなに演技の上手い娘役さんなんだという気づきと共に素晴らしい足の長さにも驚きましたっけ。

あの好演があったればこそ、獠との関係が妹以上恋人未満というトップ娘役としては難しい立ち位置の香をヒロインとして描くイメージが齋藤先生に広がったのだと思う。

もちろん、ひらめちゃんの香はめちゃめちゃ良かった!!!

この役はまず芝居の間の良さが絶対条件。

そして華やかな格好をしているわけでもないボーイッシュな女の子の秘めた愛らしさを繊細さも交えて表現出来るのはひらめちゃんなればこそだわ。

ミック・エンジェル♪あーさ(朝美絢)

ポスターでのあのシリアスな表情からこんなハイテンションキャラは全然想像してませんでしたよ。

CAに扮した娘役ちゃん達をゾロゾロ引き連れて歌うあーさ。

もうベタだけど最高です。

あまりにもベタすぎてこれまで逆になかったのかもしれない。

サン・ジュストとか斎藤一とか、そういう女嫌いっぽい役の印象が強いもん。

モテモテって役替りのシャンドン伯爵くらいだったかな~。

自分がイケメンであることを知り尽くし億面もなくモテモテオーラを振りまいておきながら、ふとしたはずみに見せる鋭い眼光の美しさはあーさなればこそ。

槇村秀幸♪あやなちゃん(綾凰華)

とんでもなく濃いキャラたちの中で唯一まともな人。但し幽霊だけどね。

カッコいいスイーパーというより優しいお兄さんの顔のほうが印象的なのはあやなちゃんならでは。

見守る眼差しに温かみがあるんだよなぁ。

そういう正統派のあやなちゃんもちろん大好きなんだけれど…。

そろそろ違う引き出しも見てみたいって思うのは贅沢かしら。

海坊主♪あがちん(縣千)&美樹♪りさちゃん(星南のぞみ)

ひげにサングラスで誰が演じているのか全然わかんないんだけど、あの体格、あの威風堂々の歩き方。

ピンクエプロンのえも言われぬミスマッチ感。

中身がうら若き女性とはとても信じられない。

ちょっと特殊な役過ぎてあがちんにとってよかったのか悪かったのか(元のお顔がいっさい見えないという意味でね)わからないけれど大健闘でした。

でね。
とにかく、りさちゃんがものすごく良かった。

ワンレン・ボディコンの冴子♪みちるちゃん(彩みちる)、麗香♪ともかちゃん(希良々うみ)ももちろんバブルらしいのだけれど、私が一番懐かしく感じたのはりさちゃんの美樹でした。

ロングヘアを無造作にかきあげ、霞をまとったようなふわっとした喋り方での女子トーク。

ああいう感じの人、確かにバブルの頃いっぱいいた。

当時人気だったモデルの小林麻美を真似してた人多かったものな。スレンダーでアンニュイな美女でしたっけ。

りさちゃんは、あの時代のヘアスタイルとかポーズとかすごく研究したんじゃないかなぁって思う。

とても雰囲気が出ていた。

これまで舞台での発声としてはちょっと不向きな感があったりさちゃんのセリフ回しだけど、今回は時代の表現にピタリとハマっていて涙が出るほど懐かしかったよ。

ふんわりしているようで実は芯がしっかりしてるところなんてね。ほんと素敵だったわ~。

政♪すわっち(諏訪さき)&葉子♪ひまりちゃん(野々花ひまり)

てんこ盛りにいろんな事件が起こっているんだけれど、そのどれ一つとして一切関わっていないのに一番のハイテンションで舞台を引っ掻き回す二人。

大好きです!最高です!

この役は一番難しい役だと思うの。だってやってること全部空回りなわけだし。

その空回りを本当に空回りにしてしまわずに、むしろ愛おしささえ感じさせる手腕はさすがの芝居巧者だわ。

政~~!頑張れー!!って応援しちゃったもん。

いったい何を頑張ってるんだか後で考えたらよくわかんなかったんだけれど、そういうところを含めて愛おしい。

だってそんな整合性なんてこの二人にとってはどうでもいいことじゃん!

最後はラブラブハッピーエンド。

お幸せに!!

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