「ODYSSEY」-The Age of Discovery-LIVE配信感想3 Act-1

【2022-08-17】
LIVE配信感想

そろそろショーの内容を書き留めて置かないとどんどん忘れていっちゃうわ。

「ル・サンク」早く届かないかな~。(9月発売です!)

キャトルに滅多に行けないからオンラインでプログラムと舞台写真と一緒に頼んだんだよね。

まだ半月もあるじゃないの。待ちきれないよ~。

とにかく落ち着いて思い出そう。

配信開始!

LIVE配信の日は本当に見ることが出来るんだろうか? って朝からものすごく緊張していました。

この公演期間中誰もがずっとそうだったと思いますが、どうか宝塚からの悲しいお知らせがありませんように、どうか無事航海が続きますようにと祈り続ける毎日だったんです。

だから5分前、無事に中継が繋がって「ODYSSEY」と書かれた美しい幕が映し出された時はもうそれだけでウルウルしてしまった。

どうやら今日は音声も快調!遠くから波のうち寄せる音が聞こえてきます。

あっ、幕に波しぶきが映し出されてる!なんてすてきな世界観!

そして、開演アナウンス。

さきちゃん(彩風咲奈)の声を聞いてホッとしたのと、ようやく見ることが出来る喜びと、今日が千秋楽であるという切なさと、何もかもがいっぺんに押し寄せてきて早くも涙がこみあげてしまいました。

第1章 プロローグ

幕開きはティティス♪けいこさん(美穂圭子)の神秘的な歌声から。

セレネ♪きわちゃん(朝月希和)、アポロン♪あーさ(朝美絢)神々の登場。美しい!

うーっもう駄目だ!涙が止まらない。画面が完全に歪む~。

記憶もほぼ途切れる~。

神々に愛され蘇ったブルーム船長♪さきちゃん(彩風咲奈)の海賊姿のかっこよさに頭がクラクラしたのは覚えてます。

気がつけば怒涛のようなオープニングになだれ込んでいて、野口ショー名物の芸名を織り込んだ歌い継ぎですよ!

箱推し106期生かせきょー君(華世京)がひまりちゃん(野々花ひまり)と歌ってるのにびっくり。すごいなぁ。

そしてるい君(眞ノ宮るい)も!

歌詞の中にある「るい」の部分をちょっぴり強調した歌い方。

ちょっとしたフェイクって言うのかしら?るい君はこういうのがとても上手いです。

そういえば全国ツアーの「SUPER VOYAGER」で「トニーのやつがしくじった」っていうパートをるい君が歌っているのですが、メロディの流れから「しくじったっ!」っていうセリフ調の歌い方に変化させるのがかっこよくって大好きでしたっけ。

もちろん歌においては楽譜が第一だからフェイクってテキトーに入れられるものではありません。ちゃんとした音感と発声の支えがあるからこそ出来る遊びだと思います。

だからこんな風に個性を打ち出して歌を盛り上げられるのは本当に素晴らしいこと!舞台人としてのセンスを感じるわ。

とにかく、大好きなるい君の抜擢とオリジナル歌詞が嬉しくって、ますます涙が流れることに。

次はあがち(縣千)。

え?なななな、なんて言った?「ガタガタッ」?

なんか破壊力凄いぞ!あがちんらしくってこういうの大好き!

って気持ちがほぐれてきたところにあーさ登場。

時計を見ていま何時?のジェスチャーからの「お前に マジー」で指差しですよ!

アポロン。若く美しい神!

ナルシストな歌詞を臆面もなくオラオラで歌えるのはあーさならでは。

もう嬉しくなっちゃって、そして思わず吹き出しちゃって。

おかげで流れ続けてた涙もおさまり視界良好だわ!ありがとう!

透けたマントが美しく輝くセレネ様が「キワキワ~の」なんてお茶目に歌うのもすごく可愛い。

全員勢ぞろいの客席参加コーナーではあの格好いい海賊ブルーム様♪さきちゃんも一緒にちっちゃなフラッグをチョコチョコ振っているのがなんともミスマッチで可愛い。

舞台奥の壇上に大きなフラッグ担当の男役が4人くらいいるのもいいですね。

お顔までは見えなかったけれど誰なのかな~。ものすごく体力が必要だと思うけれど景気良く振り回していて大健闘!

第2章 どっせいODYSSEY

やりおった。

「Brilliant Dreams NEXT+彩風咲奈編」最終回、へんな掛け声でも格好良く叫べるスキルを問うという、きゃびいさん(早花まこ)発案の雪組名物どっせい。

まさか歌にまでなるとは!と見る前は恐れおののいていたけれど見事に格好いいじゃありませんか。

ブルーの海賊たちの衣装も好きだわ。子供の頃夢見た物語の船乗りみたい。

この場面だったっけ?それともプロローグだったっけ?これから始まるお国巡りを予感させるようなダンスシーンもありました。

るい君はちょっと中国風の振付けでソロダンス。

ひらりと軽く身を躍らせてポーズを決めた後「謝謝」とご挨拶。

肩を組んだ海賊たちのオラオラなラインダンスもあって楽しい!

海賊に扮したアポロン♪あーさの神様のお遊び?による無謀操縦により派手にコケるるい君。

美しいプラチナブロンドの前髪がハラリのヘアスタイルがすごく似合っています。

メンバーの誰よりも明るい金髪だったから配信でもるい君がわかりやすくて本当に助かりました!

第3章 スピークイージー

この場面大好きだ!

まず幕前でのドレスコード違反でクラブに入店できないブルーム船長とドアボーイ♪あがちとのやり取りがすごく楽しい。

軽快なジャズ「踊るリッツの夜 Puttin' On the Ritz」に合わせて紳士から次々とアイテムを奪っていくのがとっても洒落ています。

かりあん(星加梨杏)に目をつけたのはさすがお目が高い

さきちゃんのスタイルに合う服を着ているのは長身のかりあんしかいないでしょう。

まずは白いコートを手に入れたわけですが、そのうちボトムスも奪われちゃうのかしらってちょっと心配になっちゃった。

パンツ一丁のかりあんを想像してごめん。

幕が開けばそこは豪華なニューヨークのクラブ。

さきちゃんは黒タキシードにワイルドな海賊の長髪をなびかせててとてもセクシー。

そして、ここのきわちゃんの衣装が最高!

深いスリット。ヒップの部分だけツンと上を向いたオーバースカートがコケティッシュなバッスル・スタイル。

美しくて手強い女神です。

果敢に口説く海賊。

現れるディーヴァはけいこさん。エスコートするのはるい君!

煙草を燻らすダンディな男たちとシックなミニスカートが官能的な女たちによって繰り広げられる粋なジャズシーンにはドキドキしました。

るい君はテーブルに飛び乗ってタップも披露。

ビッグバンドによるノリノリの総踊りもあればムーディーなジャズボーカルでのデュエットダンスもあります。

エラ・フィッツジェラルドの「Blue Moon」をしっとり歌うのはめぐちゃん(聖海由侑)とぶーけちゃん(花束ゆめ)。

めぐちゃん、ますますよい声。アダルトだわ~。聞き惚れました。

しかしすごいショーだ。まだ始まったばかりの第3章だというのにこのクライマックス感。

みんな踊りまくりじゃないの。

第4章 ロンハンモン(龍凰夢)

再び幕前。

なるほど。章と章の間は幕前のソング&ダンスでつなぐのね。わかってきたぞ。

昔はこういう構成のショーやレビューが多くありました。

よく間奏曲ってシーンの名前がついてたかな。

大ナンバーではまだ前に出られない若手とか凄腕ダンサー達が少人数の幕前でメインを張れるからすごく好きだったっけ。

衣装は中国だけれど曲は「On a Slow Boat To China」という有名なポップス。

NYから中国へと旅するとても良い間奏曲。

そして美しい中国の古装に身を包んだあーさ登場!

最近の華流ドラマは見てないけど昔の香港映画は大好きだったから、こういうファンタジックな衣装の映画やドラマもいっぱい見てます。

どっちかって言うと武侠物が多かったけど「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」とかロマンチックな作品もありましたっけ。

ちょっと脳天気な明るいメロディがあの頃の香港映画の雰囲気をよく出していて懐かしい。

で、ここの中国の美女がるい君なのよ!

まるで芍薬の花びらがふんわりと咲きこぼれるような、重さをまるで感じない身のこなしがファンタジックな古装ロマンスにぴったり。

途中には膝を曲げた状態からゆっくりと伸ばし、つま先が天井に向くくらいまで足を上げる動きがあるのですが、一切力技に見えないんです。

しかも軸足はルルベアップだったそうで(Twitter情報)、つまり背伸び状態なのよね。配信アングルは遠景だったし衣装の裾も長いからウチのテレビではそこまではよく見えなかったけれど。

相当踊れる人だってバランス取るのにプルプルしちゃいそうなポーズなのに全くブレがないし力みもない。

それどころかむしろ、はんなり。

美しいわ~。

踊るだけじゃなく二人のデュエットまであるの。あーさとお似合いの素敵なハーモニー。

美男美女の恋が実って大団円です。

第5章 カルメン

夢々しい中国の場面でふわ~っとした気分になったところで次の章。

真っ赤なドレスに真っ赤なルージュのカルメン登場!。

この黒髪の美女はおぉぉ!あがち!

大地のパワーを感じるような若干の泥臭さ。でもものすごくパワフルで華やか。これぞスペインの女って感じです。

その一瞬の自分の心に趣くまま男たちと戯れ、弄び、足蹴にする(いや足蹴にはしてなかった?)自由奔放なカルメン。

すごいな。さすがに持っていくな~。もう釘付け。

そりゃぁ純情なホセはひとたまりもないよね。

そこにジャーンと飛び出してくる白い衣装の闘牛士エスカミーリョ♪るい君!

さっきまでのはんなり美女は何処に?っていうくらいナルシストぶりが炸裂です。

踊りながら曲に合わせてなにか歌ってましたよね?完全に自分に酔いしれている感じ。

そうでしょーとも、そうでしょーとも。

こんなにイケメンなら自分に酔っても納得だわ。

そして自分には酔うけど恋には溺れないタイプかも。あがちカルメンと出会って無傷でいられる人間はなかなか少ないと思う。

だけど純情なホセはそういうわけにはいかない。

冷ややかな瞳のるい君と嫉妬で狂気の暗い瞳を見せるさきちゃんの対比が見事です。

とにかく、さきちゃんの色気がただ事ではないわ。

このところ明るい役が多かったけれどこういう破滅型の青年もすごく似合っている。

あんなに可憐なミカエラ♪ひまりちゃんから愛されているのにぃぃぃ。ぎゃぁぁぁ~。

第6章 アラビア海

悲劇の結末のあとに明るい幕前っていうのがまたいいのよ!

すわんちゃん(麻花すわん)の蛇使いの少年が激カワです。

この子の笑顔は人をハッピーにするわ。

キュルキュルの表情と壺マジックに釘付けになっちゃってたので、いつの間にか海賊たちが縛られていてびっくりしました。

結局女のほうが強いってこと?

囚われの女達はあんこさん(杏野このみ)、うきちゃん(白峰ゆり)だもんね。そりゃ敵わないわよね。

そして金の奴隷♪さきちゃんと囚われの王女♪かせきょー君のまるでバレエの一幕のようなシーン。

かせきょー君もかなりのバレリーナなんですね。男役さんだけど何の違和感も感じないエレガントな王女。

腰が柔らかいのかな?男役の時はちょっと気になったけれど。といっても考えてみればまだ研3なのよ。

でもこのアラビア風衣装でのダンスだと腰のしなやかさが強調されてとても美しいです。

カゲソロ「Stranger in Paradise」がものすごく清らかで神秘的。

おー!我らがありすひめ(有栖妃華)の声だわ。まるで宇宙に吸い込まれていくよう。

この章は平場の甲板からキャビンの上?に移動し剣戟まであったりとストーリーがしっかりと長めで、だから途中でふと、あれ?そういえばきわちゃんずっと出番がないんだけどぉ~って気がついてしまった。

えーん、きわちゃんもっと見たいよ~~~。どうしたの~~~。

第7章 オーロラ

と思っていたら、再び美しいセレネ様としてきわちゃん登場。やったー!

海の藻屑と消えた海賊船の人々へひたむきに祈りを捧げるダンスの中に秘められたきわちゃんの熱情が大好きです。

そしてシンプルな白の衣装で蘇ったさきちゃんは素足でのダンス。

セットも何もない広い空間をたった二人のダンスで豊かに埋められるのが素晴らしい。

二人が決めるポーズがどれも美しくって。

セレネ様のあの透明に光り輝くプリーツのマントがそれはそれは芸術的に広がって、まさに美・美・美!

これまでのきわちゃんの出番の少なさを吹き飛ばす濃密さで、一気に気持ちが満たされていきます。

しかもここの音楽が斉藤恒芳先生なのよ!深い海の奥底を感じさせるような神秘的なアレンジ。

もうこのショー!大好きしかないじゃありませんか!

第8章 地中海

と、ここまで大ナンバーだらけの好きなシーンだらけのすっごいダンスだらけだったのに、一幕の最後には映画「ラ・ラ・ランド」にもオマージュされたミュージカル「ロシュフォールの恋人たち」の曲で総踊りまであるという贅沢さ。

「SUPER VOYAGER」でさききわが組んだあの名場面「海の見える街」を彷彿とさせるダンスです。

途中フォーメーションが三角形になるところの振付が「海の見える街」と同じでおぉ~!となりました。

やっぱり私、こういうシアタージャズダンスが一番好きかもしれない。

振付は三井聡先生。大好きな第3章スピークイージーの場面も三井先生だわ。

最近知ったお名前なので、どんな方なのかしらってちょっと調べてみたところ、なんと19歳で初めてダンスを習い始めたんだとか。びっくり!

でも、ちょいちょいいらっしゃるんですよね。こういうすごい人って。

きっとダンスが好きだ!っていう内なるエネルギーでいろんなことを乗り越えてきた方なんだと思います。

小さい頃からバレエを習ってたとか、受験スクールでみっちりとか、それもとても素晴らしいことです。

けれどたとえそれまでの経験が少なくても10代後半の伸び盛りの音楽学校時代から本格的に芸事を始められるのって、たくさんの可能性が詰まっているすごいことだと思うんですよ。

だって宝塚の舞台で毎日歌って踊れるってどんなに素敵なことでしょう。

男役だろうが女役だろうが。ダンサーだろうがシンガーだろうが。渋いおじさんが得意だろうが子役だろうが。御曹司だろうがそうじゃなかろうが。
すべてのタカラジェンヌが宝塚のことが大好きで、それをエネルギーにしてどんどん輝いていくのを見るのが好き。

もちろんいっぱい努力が必要で、きっとすっごい負けず嫌いじゃなければついていけない世界だとは思うけど。

それに努力したって望んだって手に入らないものはたくさんあるし、ましてや感染症の流行だなんて誰の責任でもないことに振り回されているこんな時代です。

そんな中でも競い合い励まし合う仲間たちと共に、世界でただ一つの舞台を作り上げている。

全ての演者の身体の中から「舞台が大好き!踊ることが大好き!」という想いが湧き上がってくるようなこのダンスシーンを見ていると、どんな困難だってきっと乗り越えられる!ってみんなが強く信じてきたんだと感じました。

なんかもう涙がとめどなく流れてきちゃって。

幕が下りたら放心状態よ。

すごかった。大満足。

しかも驚いたことに、ここからさらに第2幕が用意されているんですよね?

すごい!

すごいショーだ!

というわけで、記憶を頼りにぼちぼち書いていったらとんでもない長さになってしまったので、Act-2の感想はまたこの次に。

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