「巡礼の年」LIVE配信感想3 印象深かった人たち

【2022-09-04】
LIVE配信感想

おっと!忘れてしまわないうちに(いやもうすでに色々忘れかけてるけど)LIVE配信で印象に残った人をメモしておかなきゃいけなかった!

おとくりちゃん(音くり寿)

最後の役もやっぱりすごかったわ!

びっくりしたのは彼女の背中のかすかな丸み!

首の位置を少し前に出した姿勢で作り出していたんでしょうか?

中年女性の背中の肉付きまでも完全再現していました。

若く美しい音楽家を心身ともに手に入れようとする所有欲の凄まじい伯爵夫人の悲喜劇を表現するため、タカラジェンヌの美しい背中をも封印するとは!

その人物をパーフェクトに演じるために手加減も容赦もない人だわ。

とにかく表情にも姿にも、その演技に釘付けでした。

本当に見事!

見事なんだけれど…。

全体のバランスを考えると、これほどまでにインパクトが強くていいんだろうかって思わなくもない。

いやもう今回卒業なんだから思い切ってやりたいことやるべきだし、それでこそおとくりちゃんだよ!

だけどもう少し長くいて活躍してほしかったの。でもここでそのスタイルを貫くことには限界があったのかなぁ。

おとくりちゃんを初めて強く認識したのは「雪華抄」のカゲソロでした。

松本悠里さんの椿の舞のところね。

美しくまろやかな声であることはもちろん、ちゃんと邦楽のテイストが加わっていて見事でした。

まさか新人公演学年の若手娘役が歌っているとは思いもしなかったほど艶っぽい表現力に驚いたっけ。

歌に物語が感じられる人って当然ながら芝居も上手いわけで、外箱ヒロインはもちろん、大劇場でも小劇場でもいつでも文句なしの素晴らしさ。

観に行けた舞台では「ハンナのお花屋さん」のアナベルが大好きだったな。

どこか心に鎧をまとったような凛とした女性。そのうちに秘めた繊細なゆらぎにとても感動しました。

ただ「花より男子」あたりから怪演方向になってきて、ちょっと心配ではあったのだけど。

娘役二番手としてこれから益々面白くなるぞって時にまさか卒業を選んでしまうとは。

もしも彼女に太刀打ち出来るピッタリの男役さんがいたなら…って思うけど、こればっかりはね。

これからの存分の活躍を期待しています。

ひとこちゃん(永久輝せあ)

二度目の女役ですね。

歌がさらに進化していたような気がします。

今回、中〜高音域では地声と変わらない強い裏声を出しているんじゃないかと思うんだけど。

声帯をちゃんと閉じているから地声から裏声に上がっても息の漏れたファルセットにならないの。

女らしい柔らかさも出しつつも強い歌声で、ジョルジュ・サンドのような野心とプライドのある女性がぴったりでした。

男役の通常音域より高い歌声を明瞭に出せるってすごい強みだと思うわ。この先、男役でもバンバン高音パートを歌ってほしい!

ショーではもちろん男役。

群舞では、あれ誰だろう?って注目すると大抵ひとこちゃんだったな。

とても端正なダンス。

今の花組のメインメンバーの中でちょっとテイストが違うんだろうか?すごく目立つ。

そしてその端正さが今なんだか心地いいの。

もちろん周りのみんなも花男らしく上手いんだけど、以前と何かが少し変わった気がするのだ。

以前っていうのはおそらくまゆさん(蘭寿とむ)時代のイメージね。そこからしばらく残っていた花男の雰囲気なのかな。

多分、あきらくん(瀬戸かずや)が群舞にいなくて、なんていうか私にとって芯になる人がいなくなっちゃったっていうか。

そこにスポッとハマったのがひとこちゃんだったのかも。

そういえば前回のピアノファンタジーでもオリジナルの振付に一番近い踊り方をしようとしているのがひとこちゃんだった。

もっとも短靴ではあの繊細かつ難易度の高い振付はパーフェクトにはとてもこなせないんだけど。

でもやりたいって思っていることはすごくわかった。

私がイメージしている花男のダンススタイル。つまりなつめさん(大浦みずき)ヤンさん(安寿ミラ)時代に若手男役たちに受け継がれ、一旦は途切れかけたけれど蘭寿さん時代に復活したあの大好きなニュアンスは、意外にも雪組出身のひとこちゃんに引き継がれていくのかもしれない。

新進花娘キラキラPart2

なにぶん、ずぅ~~~っと花組を観ることが出来ないわけで、若手がさっぱりわからなくなっているんだけれど、LIVE配信を見て印象に残るのはなぜだか男役より娘役なんだわ。

たしか前回もそうだったっけ【関連記事はこちら】>>>
新進花娘キラキラ「The Fascination!

駆け落ちを糾弾する場面で舞台上手にいたの、多分ゆゆちゃん(二葉ゆゆ)だと思うんだけど合ってるかな?

彼女、芝居が得意?

というか、もしかしたら憑依型?

ほんわりとした愛らしいお顔に似合わず、演じることに容赦がないというか、なんかただならぬものを感じるんだけれど。

せめて新人公演の映像が見られれば色々確認できたのに~。

次作はバウ・ワークショップに出演だよね。配信が土日だといいなぁ。

それからショーのフィナーレ前の若手のダンスで上手の後列にいる小柄な娘役さんがものすごく格好良くて目を引きました。

でも画面だけではお顔もよく見えないし誰だか全くわからなくて。

ツイッターに投稿したところ、ゆうゆちゃん(初音夢)と教えていただけました。

ツイッターありがたいわ~。

「冬霞の巴里」で少年オクターヴが素晴らしかった方ですよね。

ダンスもこんなに踊れるとは!

時には男役を凌ぐほどのかっこよさをみせる花娘の系譜。

りんちゃん(凛乃しづか)も目立っていて嬉しかったし、また一人有望な人を見つけちゃったぞ!

次こそは劇場で思う存分追っかけたい!

コメント