「All for One-ダルタニアンと太陽王-」観劇感想

【2017-09-03】
観劇感想

笑いありロマンスありチャンチャンバラバラあり。単純明快!肩の力を抜いて全力で楽しめました。

ツボを押さえた演出

たとえばダルタニアンと三銃士が酒場で大暴れのシーン。

敵・味方、酒場の客達、大人数が入り乱れての大乱闘であっても、ちゃ~~んと主要メンバーそれぞれの見せ場をきっちりたっぷり見せている。楽しすぎる!

その他大勢の野次馬の人達も真ん中の芝居の邪魔にはならないけれど効果的でちゃんとそこに存在する意義がある

月組メンバーも下級生にいたるまで、いい仕事をしている。ホント気持ちいい!

小池先生、さすが演出のツボは押さえてあるわ。

いつも視線誘導がごちゃ付いた演出の小柳先生にはこれをそのまま真似して欲しいわけではけっしてないのだけれど、こういう押さえるべきところは押さえて欲しいんだよなぁ。

演者(特に下級生)が素人っぽく見えるような演出はホント避けてほしいのだよ。

メンバー充実の月組

それにしてもたまきち(珠城りょう)率いる月組。早くもとってもいい感じだわぁ。

それぞれの役割が明確で、それをきっちり果たせる実力が全員にある感じ。

ここがああだったら~なぁ、惜しいなぁ~ってところが全然ない。

専科から芝居巧者のヒロさん(一樹千尋)、コマ(沙央くらま)まで出演して全くスキがないわ。

印象に残ったキャストは

アラミス♪みやちゃん(美弥るりか)

ニコイチの呪縛がなくなったみやちゃんがすごく生き生きして見える。

美男の代名詞アラミス。

カッコイイ銃士姿も素敵だけれど、修道士姿で告解に訪れた女性たちをメロメロにさせるところがもう色気ダダ漏れ過ぎてマジやばいです。

あれは罪です。

アトス♪としちゃん(宇月颯)

さすが~~。

シャープで渋くて賢くて頼もしい。

もうあらゆる意味で男役の鑑。

ポルトス♪あり(暁千星)

そんなとしちゃんと共に芝居が出来たことはとても良い経験になったのではないかと思うわ。

今回ジャンボベビーな役柄だったので、ちょっと舌足らずのいつものセリフの癖もあまり気にならなかった。

いつの日かダンディって言葉が似合うようになるのかなぁ?

まぁじっくり成長を見守りましょう。

悪役兄♪ゆり(紫門ゆりや)

勘違いアホアホぶりが最高。

物陰で筋トレする様が間抜けすぎて素敵過ぎる。

悪役弟♪れいこ(月城かなと)

アホ兄とは違ってニコリともせず頭のキレる色男。

美しい!大真面目!そしてやたら「壁」にこだわる!と、こいつも実は結構なオマヌケぶりで。

いやぁ、れいこがこんなにコメディの間が上手いとは!

酒場のおかみさん♪さちか(白雪さち花)

ものすごい高さの飛び蹴りを目の前で目撃してしまった。ビックリ!

気になる若手たちもメモしなきゃ

本物のルイ14世に大抜擢のおだちん(風間柚乃)。

動きがちょっとまだ物慣れない感じだけれど、口跡や声がとても良い。

気になる男役の一人うーちゃん(英かおと)。

少しヘアメイクが迷走してるのかなぁ。ちょっと雑だぞ。

せっかくの恵まれたスタイル、芝居心もある人だと思うのに、ヘアスタイルや着こなしなど男役としての美的センスをもう少し磨いていかなければもったいない。

がんばれー!。

オープニングの銃士や町の男での美形ぶりが目立ったかのん(彩音星凪)。

おだちんと似てて顔の区別がまだつかないのだけれどね。

背が高いほうがかのん。

いや、それにしても銃士達の背の高さよ。

最近の若い人ってスタイルすごいわ。

フィナーレも良い

感想があちこち飛ぶけれど、今回フィナーレのダンスが超絶かっこよかった。

2幕物のショー部分は短いので、こういうインパクトのあるダンスはなかなか印象的でいいね!

小池先生のいつものフィナーレ(特に「ナポレオン」が残念だった)に新鮮な風を吹き込んでいる振付家はKAORIaliveという方。

「るろ剣」「1789」でも振り付けているのね。ショーの振付もしてくれないかな~。

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