「スカーレット・ピンパーネル」観劇感想

【2017-05-09】
観劇感想

私が宝塚を観ることが出来なかった間に宝塚初演・再演された「スカーレット・ピンパーネル」。

スカステでどちらも見て、ものすごく面白くって、ぜひとも生の舞台を観たいと再々演を熱望していました。

念願の初観劇!!

イギリス貴族のシニカルな気質ゆえに妻に対しては想いと逆の態度に出てしまう、トウコちゃん(安蘭けい)。

正義感に満ち溢れエネルギッシュでまっしぐらゆえに妻に対しては不器用な、きりやん(霧矢大夢)。

どちらもそれぞれに素敵でしたから、さて、さゆみさん(紅ゆずる)はいったいどんなパーシーになるのか、とても楽しみだったの。

あすか(遠野あすか)も、まりも(蒼乃夕妃)も、男役に寄り添うというよりも丁々発止、挑みかかるような演技・ダンスを見せてくれた女役さんだったせいもあるでしょう。

初演・再演とも夫婦の気持ちのすれ違いが、かなり重要な部分を占めていたと思うのです。

今回は愛らしいあーちゃん(綺咲愛里)がとてもあだっぽい女優メイクで雰囲気を出し、芝居もがんばっていたとはいえ、やはり、さゆみさんのキャラとパワーのほうが強烈。

夫婦の間のヒリヒリした緊張感よりも明るく楽しい冒険活劇といった趣が強かったように思います。

機知に富み、時にはひらりと時にはのらりくらりと困難を乗り越えていくさゆみパーシーの痛快さ!

対するショーブランのことちゃん(礼真琴)は堅物感が面白い。

職務を遂行するのにひたむきで、どうやら根は悪い人じゃないのかも?

今回、革命の暗黒面はロベスピエールが担当。

苦悩するかいちゃん(七海ひろき)が色っぽかったわ~~。

この清廉で高い理想ゆえに恐怖政治を敷かざるを得なくなってしまうロベスピエール像は次回の雪組へと引き継がれていくのだろうな。こちらも楽しみだわ。

夫婦の亀裂とスカーレットピンパーネルとしての矜持との板挟みにさいなまれるトウコちゃんパーシーには、黒い怨念が渦巻くようなチエちゃん(柚希礼音)のショーブランがぴったりだったように、軽快で痛快なさゆみさんパーシーには、ことちゃんのちょっと融通の効かないショーブランという人物造形がピッタリだと思いました。

歌はもう、流石!!「君はどこに」なんて、うっかり泣きそうになっちゃったわ。

いいの、もう、ここだけは泣かせて~~。

堅物ショーブラン。マジの恋だったのだね。

あんなに可愛いあーちゃんマルグリット。

革命初期はさぞやキュートで凛々しい女闘士だったことでしょう。

その頃は結構お似合いの恋人同士だったのかもしれないわ。

しかし、あの予測の付かないさゆみパーシーがやってきたら、もはや、かないっこないのだわ~~~。

ブラパン実はスカーレット・ピンパーネルとしてパリに護送されるものの、その頃にはテルミドールのクーデターでロベスピエール失脚。きっとこの人の生命は助かるんだな。なんてことを想像しちゃいました。

そう、今回のスカピンはハッピーミュージカルなのです!

期待通り新たなパーシー像を生き生きと演じていた、さゆみさん。

とっても素敵な船出でした。

楽しかった~~~。

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