観劇感想
そうはいっても、何にも書かないと老後に読み返した時に思い出せなくなるので何かしら記録しとかなきゃ。
だいもん(望海風斗)ファントムエリックとまあやちゃん(真彩希帆)クリスティーヌが素晴らしいこと!
うん。みんな知ってる。
私の乏しい語彙では表現できないので、もう詳しく書くのは諦めました。
とにかくだいもんが歌うたびにわけもなく鼻の奥がツーンとして涙が出そうになってた。
いや、さすがに泣くには早いだろう!まだ話は何も進んでないじゃないのよ。
と気持ちを少し落ち着かせようともがきましたが。
なんでだろう歌声にただただジーンとしてしまって。
祖母がよく私にはなんだかよくわからないことで「有り難い有り難い」といってはウルウルしていたのと同じ現象が私の身に起こってましたよ。
落ちつけ自分!!
「HOME」の場面。
後ろでバーレッスンするバレリーナ達がまるでドガの絵のよう。雑然としたオペラ座の舞台裏の構図がとても好き。
チクチク針仕事をしながら歌うまあやちゃんが素朴で幸せそうでめっちゃ可愛い。
音楽に包まれたオペラ座という空間に今いる、というたったそれだけの喜びをただただ素直に歌っている。
観ている私のほうも、もう、ただただ幸せ。
そして二人の声が重なりあった瞬間!なんだろう何かが生まれた!って感じがした。
音楽という至上の美の世界の中でお互いが唯一無二の存在であることを感じさせるハーモニー。
「僕がきっと見つけるから」
怖がらせないように優しく、でも懸命に話しかけるエリックの眼差しがピュア過ぎてなんだか胸が痛む。
あぁ、出会ってしまった!
出会ったことは喜びであり悲劇でもあることを感じとってしまい思わず涙が流れた。
だから〜まだ泣くには早いって!落ち着け!
もういちいち書ききれないほど全てが素晴らしいのだけれど。
ビストロの場面。大好きです!
ファントムの導くような歌声を聞いて勇気を持って歌い始めたクリステーヌ。
まあやちゃんの上に天からキラキラとした何かが降りそそいだよう。
うぁぁぁぁ~~~!!!!!
と高揚したのは観客だけではなかった。
そこからだいもんファントムの声が加わり、あーさ(朝美絢)シャンドンの声が加わり。さらにさらに雪組出演者たちのコーラスが加わり!
一番高音のオブリガードはメイドのありすちゃん(有栖妃華)ね。綺麗な声。
もうとにかくその盛り上がりと言ったら!
素晴らしい!!!
思わず「ブラボー!!」
と叫べるものなら叫びたかったわ!!
まあやちゃん最初のほうは少し素朴に歌っていたのね。それがファントムのレッスンを受けて覚醒した。
ここから先のまあやちゃんの歌はすべてさらにさらに!最高に美しかった!
あぁ、まあやちゃんの「My true love 」
私たぶん永遠に聞いていられるわ。
それから、さきちゃん(彩風咲奈)
良かったよぉ~~~~。涙。涙。
さきちゃんといえばダンスでもいつでも背中がシャキンとしててスラリと長身脚長の超絶スタイル。
それがね。姿勢がいつもと全然違っててしょぼかったの。(思いっきり褒めてます!!!)
肩を落とし、歩き方も少し膝が緩んでいてどこかトボトボしてて。
優しくって穏やかでそれゆえとんでもなく優柔不断な初老の男性だった。それでも不思議とステキなんだけれどね。
銀橋の歌。
「エリック」と歌い始めたその声の温かさよ。
あの出だしはものすごく低い音なのにあんなに優しく柔らかく歌えるなんて!素晴らしい!その一言でもう完全に涙腺崩壊。
なんか、この物語がストンと腑に落ちたのはさきちゃんキャリエールの造形が大きかったと思う。
エリックの純粋な心も才能もそれゆえの狂気も罪も全て含めて愛していると。
長い長い時を経てようやく言えた。
そうか~。仕方なかったんだよね。
キャリエールだけでなく、みんな仕方なかったんだよ。
人生はままならないし、そもそも人間なんて誰しも欠陥だらけだ。
誰も悪い人はいない。
カルロッタだって、まぁ性格はかなりアレだけど、殺されちゃうのはかわいそうかもと思えたのはしょうちゃん(彩凪翔)アラン・ショレの放つカルロッタ愛してますオーラのおかげかな?
ヒメさん(舞咲りん)も絶妙にウザ面白かったし。
エリックもクリスティーヌもキャリエールも、みんなみんな、心弱く、決して完璧な人間ではない。
でも自分なりにその時に出来ることを必死にやったのよ。結果的にはそれは正しい選択ではなかったかもしれないけど。
だからこそ余計に切ない。
憎むべき人が一人もいないのに哀しい結末になってしまう。
それがとても辛いのに、でもなぜかとても温かい。
だから、ただただ幸せでした。
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