LIVE配信感想
大好きな「ピアノファンタジー」
昔の放送のビデオをDVDに焼き直してあるんです。
ただ、なつめさん(大浦みずき)が亡くなってからは悲しくて、ずっと見られずにいました。
でも、この「The Fascination!」での再演をきっかけに、ようやく棚から引っ張り出してしっかり見ることが出来ました!
そしてやっぱり思うのは
なつめさんのダンスは特別だった。
ひざの故障で前任トップのペイさん(高汐巴)のサヨナラ公演を休演し、一本物のミュージカル「キス・ミー・ケイト」でお披露目となったなつめさんにとって、ニューヨーク公演用として作成された「フォーエバー!タカラヅカ」が怪我を乗り越えて初めてのショーだったんです。
「ピアノファンタジー」の場面はハードだし、ひざへの負担を軽減する為にもヒールの低い白のジャズダンスシューズで踊っていましたっけ。
それでも、ほのかちゃん(聖乃あすか)のロケット・ボーイのところから、れいちゃん(柚香光)のラプソディ・イン・ブルーまでをノンストップで一人で踊ったのですから完全復活です。
なつめさんのダンスはとても都会的。
そして滑るように、まるで体重がないかのように軽やか。
その身体だけでなく、音楽が、空気が、まわりのすべてが踊りだすようです。
今の人達のほうが背も高いし足も長いはずなのに、なぜだかぺたんこの靴を履いたなつめさんのほうが伸びやかで足が長く見えてしまうのが不思議。
身体の使い方が違うのかな?
もう、とにかく異次元。
それは、おそらく私のと同じ録画をお稽古場で繰り返し見たであろう花組メンバーが一番わかっていると思います。
同じように踊れるわけがない。
だけど同じように踊る必要もない。
れいちゃんにはれいちゃんのダンスの素晴らしさがあります。
なつめさんとは雰囲気が違うけれどとても綺麗。
ハードなダンスをあれほどエレガントにこなせるのって本当にすごいです。
初演でマイティ(水美舞斗)の位置はピノさん(瀬川佳英)、
ひとこちゃん(永久輝せあ)の位置はヤンさん(安寿ミラ)でした。
ピノさんは手足がものすごく長くて、若魚がピチピチと飛び跳ねるような元気いっぱい明るいダンス。
ヤンさんは首の使い方がとにかくかっこいい。
なつめさん、ピノさん、ヤンさん3人のダンスはとんでもなく高難度で、今見ても決して色褪せることがありません。
BS放送で見た再演では身体のひねりや粘り、足の使い方なんかがちょっとだけあっさりしていましたね。
だって重いショートブーツではとても初演と同じには踊れないと思うわ。
初演でおとくりちゃん(音くり寿)の位置で踊っていたのは、ミオリさん(御織ゆみ乃)でした。
ミオリさんも小柄だけれど、ものすごくパンチがあった。
そういえば、ミオリさんが劇団の振付を担当することになったと聞いた時、ビビった記憶があります。
だって
「あ、ここ。ジャンプしたら3秒ほど落ちてこないで」
なんてこと平気で言っちゃいそうなんだもん。
もちろんこれは私の勝手な空想ですが、ミオリさんはそれくらい凄まじいダンサーでした。
そして、まどかちゃん(星風まどか)!
まどかちゃんが、あんなに踊れるとは宙組時代には気がついてなかったよ。
初演のキャルさん(ひびき美都)もそれはそれは素晴らしいダンサーでしたが、まどかちゃんもけっして引けを取らないわ。
身のこなしが大人っぽくて美しい!
この思い出いっぱいのダンスを花組誕生100周年の際に選んで再演してくださり、本当にありがとうございます。
懐かしくって、再演も、久しぶりに映像を見た初演もそれぞれに素敵で、とても感動しました。
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