スカステ視聴記録
「るろうに剣心」のチケットが手に入らず評判だった蒼紫を観ることができなかった。
だからこれまでのれいこ(月城かなと)の印象といえば
美しくノーブルな顔立ち
身長も高く
いい声で
歌も芝居もそつなくこなしている
タカラジェンヌとして誰もが羨む要素をいくつも持っているのに…。
なんとなくもったいない感じ…だった。
「ファンシー・ガイ」の時席が前方上手の通路側だったのでラッキーな事に客席降りのれいことハイタッチすることが出来たのです。
それが、ちょっと伏目がちでね。
なんとも控えめで戸惑いがちだったの。
だから見て見てオーラ出しまくりで観客を釣りまくる恐るべき下級生のひとこ(永久輝せあ)と見比べて
これで、この先、この世界で生き抜いていけるのだろうか…?
と、いらぬ心配までしてしまいました。
きっと穏やかで誠実な人なんだろうなぁ。と私としてはとても好印象ではあったのですが。
おそらく自己顕示欲が表に出ないタイプなのでしょう。
舞台人である以上、そしてスター候補である以上いつかは殻を破らなければならない時がくるのだろうけれど、はたして、そういう役に巡り会えるかどうか。
いや、その前に自分の芯となるものを得られる役に巡り会えたほうがいいかも…
なんて事を思ったりしました。
「銀二貫」をスカステ録画観賞。
もしかしたら彼女の芯と成り得る舞台だったかもしれません。
銀二貫で商人に生命を救われた侍の子。
その銀二貫というどう背負っていけばいいのかわからないほどの重みを身に感じながら丁稚としてただひたむきに生きる松吉。
セリフはそう多くはない静の芝居。
でも、なにかを訴えるような眼差しが印象的。
秘めた思いがたくさんたくさんあるのだ。
それをぐっと内に秘め、時には歯を食いしばり、時には人の心に触れて成長していく。
バウ初主演の彼女にぴったりの役柄です。
とはいえ日本もので侍の土台を持ちながらから商人となる、しかも14歳から30歳代までを演じることはそう簡単では無かったはず。
発散出来る役ではないので演じて気持ちいい役では無かったかもしれません。
でも自分の中にあるものを大切に見つめつつ沢山のことを乗り越ええたであろうこの作品は彼女のこれからの舞台人生のきっと根っことなったことでしょう。
がんばれ!!
負けるな!!
生き抜け!!れいこ!!
なんて偉そうなことを書いておりますが、見ている間はずっとずびずびと鼻をかんでいただけなんですけどね。
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