スカステ視聴記録
昨日「テンダー・グリーン」が放送されていたのでちゃんと録画できたかなぁ。
と、夜寝る前にちょっとだけチェックしようと見始めたら結局最後まで見てしまいました。
で、真夜中に号泣だよ。
正塚先生、大劇場デビュー作。
東上しなかった作品なのですがもちろんムラまで観に行きました。
大劇場であんなに胸キュンの涙ポロポロの作品はないかも。
まぁ。若かったのね~。
とはいえ当時インターネットも普及していないけれど随分、賛否両論が耳に入ってきた作品です。
まず、その頃の宝塚でSFっていう設定も馴染みがなかったし、オープニングの緑の衣装がカエルみたいだと不評だった。
なにより問題だったのがショーとの組合せ。
「アンドロジェニー」っていう結構キワモノ感漂うショーで(いや、好きだけど)公演ポスターも、プログラムもなぜだかこちらのビジュアルが採用されていたんだよね。
もうちょっと正統派のレビューとかと組合せだったら、もしかしてあそこまで叩かれることも無かったかもしれない。
でも大好きだよ~。この作品。
先日、昔の宝塚おとめを引っ張りだしたらその中にその年に観た宝塚作品の「独断と偏見によるランキング」を書き留めた紙が出てきたの。
昔はそんな事してたのね~。
1985年に観た大劇場作品とバウ作品も幾つか含めた15作品中
2位は雪組のショー「アンド・ナウ」
3位が月組「ガイズ・アンド・ドールズ」初演。
芝居よりショーが好きなのでショーが付いていない一本物なのに3位にしているってことは私にとって「ガイズ」はものすごく面白かった!ってことだと思う。
そんな「ガイズ」や大好きなショーをおさえてその年、私が1位にしていたのが
「テンダー・グリーン」でした。
こんなランキングをつけていたことも忘れていたけど芝居を1位にしてたなんて、自分でもびっくり。
それだけこの作品が好きだったんだろうな~。
放送は昔の関西放送の番組「宝塚・花の指定席」用に編集されていて
- オープニングのダンスと歌
- 森の仲間の自己紹介ソング
- ソーンの回想
(ここ面白かったんだけどね。C-3POみたいなロボットが出てきて) - 長老のお葬式
(ここでも「心の翼」が別アレンジで歌われている。)
などが、ばっさりカットされている短縮版。
実は番組を録画したビデオテープも持っているのだけれど、それでもやっぱり何度見ても心動かされた。
なかでもペイさん(高汐巴)演じる感情を持たない戦闘員として育てられたソーンに初めて「愛しい」という心が生まれた瞬間。
ここは「奇跡の人」でヘレン・ケラーがポンプから流れる水を浴びながら
「ウォーター!!」と叫ぶあの瞬間に匹敵する名シーンだと思う!!
続いての銀橋で歌う「ソーンの歌」。
ペイさんソロでも歌うしこの直後にまさえちゃん(秋篠美帆)が優しく寄り添ってオブリガードをつけてくれるのがまた、とてもいいのだ。
このシーンがとても美しいだけにその後、二人がドームに連れ去られまさえちゃん演じるメイが心が壊れてしまうシーンが切ない。
反応がなくなったまさえちゃんを抱きしめてペイさん演じるソーンが生まれて初めて涙を流すのだ。
ソーンの目から流れる「水」をみて
「これはなんだ?」と不思議がるやはり戦闘員として育てられたルコさん(朝香じゅん)演じるカーン。
その質問に泣きながらも突如として弾かれたように笑い出し、そして号泣するペイさんの演技がとにかく素晴らしくて・・・。
「テンダー・グリーン」といえばなんといっても「心の翼」なのだけれど「ソーンの歌」も本当に素敵な曲なので、ぜひもっと、どこかで歌ってもらいたいな~。
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