【2023-06-12】
観劇・LIVE配信感想
あー楽しかったな。
劇場で2回と大千穐楽LIVE配信を見ることが出来ました。
そんなに深く考えさせられたり感動の涙を流すようなストーリーでは無いけれど、どの場面も飽きることなく3回見てもそれぞれに楽しかったわ。
さすが小池先生はエンターテイメントのツボを押さえているわ~と偉そうにも思いました。
LIVE配信ではカメラさんが視線を固定してくれるから落ち着いて楽しめましたが宙組って劇場だと観るたびにオペラが迷子になっちゃうのよね。
SS席では場所が場所だけに割とセンターを見ていたのだけれど、2階席だとあっちも観たいこっちも観たいと目が回って大騒ぎでしたっけ。
大好きなキキちゃん(芹香斗亜)に大好きなツヨツヨ娘役さん達。それから今回ご卒業の方々もしっかり見届けたいし、けれども気になる若手男役さんも目白押し!
見たい人がいっぱいで、どう考えても2,3回の観劇では無理なのよ。
まず今回むちゃくちゃ目を引いたのがスメルシュのイリヤ♪こってぃ(鷹翔千空)
後半に上手側から出てきた時、ハットを目深に被ってお顔は見えなかったんだけれど、カミソリのように鋭くしなやかな肢体にスキのない歩き方。ただならぬオーラで思わず心の中でおぉぉぉぉぉ誰だ~~~!と叫び声をあげちゃいました。
こってぃ。もう下級生じゃない!いや、ネバセイの時ですら新人公演に出演してるのおかしくない?とは思っていたけど。
塔の上でボンドを追い詰めた時に見せた不敵な笑みから滴り落ちる色気にクラクラしました。
冷酷なんだけれど意外に部下思いなのもギャップ萌えです。
部下のボリス♪いとゆ(湖風珀)は最初から最後までやらかしまくっているのにこってぃは絶対見捨てないんだよね。
いとゆくん、流石の芝居の上手さでいい味出してたなぁ。
いとゆくんといえばずっと芝居の人というイメージだったんだけれど、カジノの場面だったかな?LIVE配信で画面の右側にちらりと映ったいとゆくんのリフトの持ち上げ方が綺麗で回転も安定していて、娘役さんのドレスが美しく翻っていました。娘役さんはるるちゃん(楓姫るる)だったかしら?一瞬のことで動体視力に自信がないけど。
とても素晴らしいリフトできっとダンスもバッチリのうまさだったのね。もっと早くに気づいてたくさん観ておきたかったよ。
宙組でダンスと言えばやっぱりキヨちゃん(優希しおん)の身体能力に毎回驚かされちゃうし、あきも(秋音光)の雰囲気にも引きつけられちゃってなかなか周りにまで目を広げられなかったんだわ。
今回あきもはMI6のQ、華僑の富豪、パリの刑事と色々大忙し。一本物であまりダンスを見られなかったのがちょっぴり心残りだったかも。
初めてあきもを知ったのはスカステで見た「SANCTUARY」の少年王シャルル9世で、当時まだずいぶん下級生だったと思うのだけれど本当に熱演。とても上手かった。
その頃はけっしてダンスの人とは思ってなかったっけ。芝居の上手い人という認識。
そしてそんなにバレエとかダンスの基礎にしっかり秀でた人だとも思ってなかった。間違ってたらごめんね。
それがいつの間にか宙組を代表とするダンサーに。きっとすごい努力を積み重ねたのだと思う。
しなやかで、どこかしら蠱惑的なダンス。
クールな眼差しとチャーミングな口元にもどれだけ引き込まれたか。寡黙なハイローのタケシも大好きでした。
そしてやっぱり芝居の人でもあったよね。
MI6のQの作り込み。パリの刑事の間の上手さ。さすがでした。お別れがつらい。
【関連記事はこちら】>> バウならでは「SANCTUARY」3
ダンスの上手い人が大好きなので、あきも卒業後には新たなるダンサーを見つけなければなるまい!ということで気になる若手が二人。
なるくん(泉堂成)、のあんくん(鳳城のあん)です。
この二人、ル・シッフルの部下でシガーキスなんぞやりおって。ドキドキしたよ。
なるくんは冒頭の男役ダンスの殺陣部分でも中盤の銃撃戦の撃たれっぷりでもものすごい運動神経の良さと切れ味でした。キヨちゃん2世といってもいいくらいの身体能力じゃない?
雪組るいくん(眞ノ宮るい)のファンでなるくんもお好きな方多いみたい。二人共シャープな美形。
私ももちろんとても気になる男役さんですがドストライクのタイプかどうかといえば、なるくんはちょっぴり耽美度が高すぎるかな~。この先どう成長していくかはわからないけれど。
ハイローのメイナンツーでの耽美たるやすごかったもんね。
そうそうデリシューの「フォレノワール」では美少年りせなるコンビがありましたっけ。なるくんの毒気は凄まじかった。
りせなる。二人とも気になる存在だわ~。
りせくん(大路りせ)は1回目の観劇ではあまり見ることが出来ず、次は絶対見ようと思ってた2度目の観劇のときは休演。うーん無念。
でも大千穐楽までに完全復帰できて良かった。
そしてLIVE配信でちらりと映ったりせくんの色気にびっくりしました。なるくんの耽美とは少し違う方面の色気。
こってぃに続く色気滴る男役の系譜はりせくんに引き継がれるに違いないと確信したわ。
そうそう、“気になる若手ダンサーふたり”の二人目。のあんくんの事を書いておかなきゃいけなかった。観たい人たくさん過ぎて話がすぐそれる。
のあんくんは初舞台のラインダンスピックアップメンバーでフェッテとか色々な動きが無駄なく、アクセントの付け方も好きだな~って思ってたのだ。
今回はラインダンスの中心よりちょっと下手よりだったっけ、シェネで出てきた前後の動きにすごく好きなタイプの人がいたので誰だろう?ってオペラを向けたらのあんくんでした!ダンスの好みはブレない私。
デモのときは一番上手、カジノの客では同期で今回エトワール抜擢の葉咲うららちゃんと組んで楽しそうに踊ってました。
新人公演ルネ・マティスの芝居も歌も手堅かったしこれからが楽しみです。
もう一人、若手のことを書かなきゃ。みんな大好きましろっち(真白悠希)!
芝居ではティアラを持ってくる銀行員で全演者、全観客の注目を浴びていました。
キキちゃんと似ていると評判のましろっちだけれど、LIVE配信を見ててショーちゃん(榛名由梨)の若い頃にすごく似ている!って突然思ったのよね。キキちゃんはショーちゃんと似ていると思ったことは一度も無いんだけど。
写真でしか見たことはないけれどお若い頃のショーちゃんのノーブルさは素敵でしたもの。まさに白バラの人。
ちょっとした表情の付け方だったのかな。どちらかの口角がキュッと上がるのよね。そこだったのかも。
新人公演ではMI6のMとマッドサイエンティストの二役でまさに無双状態でした。
こういう素敵なオジサマや個性的な役も面白いけれど、今後はこの気品のある雰囲気を活かせる役も演じてほしいな。
今回卒業のたくさん(澄風なぎ)も割とオジサマ専科だったかしら。
ほっこりとした笑顔が印象的。廊下の床板がボロボロだったとは~と恐縮するところに老舗カジノホテルの支配人ならではの物柔らかさと愛嬌がありました。
こういうタイプは上級生になってからのほうが楽しみになってくるのだけれどなぁ。もう少し先を見てみたかったよ。
CIAフェリックス・ライター♪るりこさん(紫藤りゅう)もいい味だった。
ノーブルなお姿はまさに白馬の王子様。
すごく綺麗だし色気もあるのだけれど耽美で危険なところは無いのよね。そこがどこまでも正しい、まさに王子様たる所以。
一方でどことなく不器用な側面もあるのがなんとも言えずチャーミングなのだ。
今回は3カ国のスパイ勢ぞろいの中、細かいことは気にしないタフでざっくばらんなアメリカ人の個性をよく出していました。
そりゃもう絶対モテるでしょう。
ラストは美女二人ひろこちゃん(水音志保)ぶきちゃん(山吹ひばり)を侍らせてキャデラックでドライブ。
楽しそう!そして絶対的に安心だわ。ボニクラのクライドとは違う。ママは喜んで許可します。(すぐママの立場で舞台を見る私)
すっしぃ組長(寿つかさ)はもうね。ラストのゆりか氏(真風涼帆)中心の時の男役群舞でのダンスに見惚れました。
左右の動きでのちょっとしたアクセントなんかがたまらなくかっこいい!
組長クラスになってくると群舞から外れることも多くなってくるけれど、すっしぃさんは「明日へのエナジー」みたいなハードなダンスですらコーラスではなく常にダンサーグループでした。
今回もゆりか氏中心の群舞ではエネルギッシュに踊り、その後のキキちゃん中心の群舞になった時ではピックアップのソロダンス。キキちゃんとのハグにはグッときて涙がこみ上げたわ。
あぁ最後までなんてかっこいい!
ダンスだけでなく芝居の上手さも天下一品で、とくにコメディーでのとぼけた味わいは大好きでした。
どんなへんてこなオジサマの役でもけっして野卑にならず、どこまでも粋で軽快。
一転「アナスタシア」では誇り高きマリア皇太后。
気難しく厳格な雰囲気を放ちながらも限られた人にだけふとみせる茶目っ気、愛情。
過酷な一族の運命に固く閉ざされてしまった心が最後にふっと溶けていく姿に涙しましたっけ。
男女、硬軟問わず何でもこなせる頼もしく華やかなスターでもあった。
まだまだずっといて欲しかったけれど、記念すべきお誕生日での卒業。
もうダンディなすっしぃさんを観ることが出来ないのは悲しいけれど、きっとこれからも変わらず宙組の精神的支えでいてくださることと思います。
そして何と言っても素晴らしかったのは「まかキキ」の阿吽の呼吸よ。
よく考えてみれば一番トンチキなのル・シッフルなんだけれど~。
前髪からシケをハラリとさせ色気ダダ漏れで、いっさいの躊躇も容赦もなく突き進むキキちゃんの圧にトンチキも吹っ飛びましたよ。
そんなル・シッフル♪キキちゃんをしなやかにかわすボンド♪ゆりか氏にクスリと笑えたり。ホントいいコンビだよなぁ。
ラストの殺陣では一転、真剣勝負の緊迫感となるのも素晴らしかった。
まかキキ本当に楽しかったわ。
大好きなキキちゃんの充実した美味しい二番手をたくさん見ることが出来た。
そしてゆりか氏。
雄大で勇壮で、けれどふとみせる翳りが色っぽくて、コメディの間も良ければ、シリアスなドラマでの説得力もすごい。
いろんな魅力ある男役像を堪能出来て幸せでした。
明るいサヨナラ公演でしたね。
まかキキ引き継ぎやアンコールの幕前でのトップコンビのご挨拶に至るまで大らかで笑いと涙にあふれていて、とても気持ちが良い。
これで任務完了!
最後の瞬間まで本当にかっこよかった!
【ツヨツヨ娘役さん達の感想はこちら】>>
「カジノ・ロワイヤル」わが名はボンド 観劇感想1」
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