「蒼穹の昴」観劇感想1 フィナーレ編

【2022-12-04】
観劇感想

11月25日に東京公演の初日が無事に開けて一週間でMY初日とMY楽日を迎えてしまいました。

とはいえ、なんとか2回観に行けて良かった~。

しかも今回は1階センターと2階前方という素晴らしい席の組合せで、この上もなく幸せな観劇体験でした。

なんと花組「オーシャンズ11」以来、約10年ぶりのSS席だったんです。ありがとうプラみちゃん。

しかし何から感想を書いて良いものやら。

なにせいつもは「考えるな感じろ!」精神で楽しいショーの世界にザブンと飛び込むのが大好きな私は1本物ってあまり得意ではなかったのです。

しかもオーシャンズのようなミュージカル要素たっぷりの明るい作品ではなく重厚なドラマ。

観る前はいったいどうなるのかとちょっぴり危惧しましたが、あっという間に世界に引き込まれ、結果、感動のあまり1幕も2幕も震えるほど泣いてしまった。

フィナーレが始まってもなかなか気持ちが切り替えられなくって大変でした。

泣きすぎて眉間とおでこに出来たであろうシワシワと涙でぐしょぐしょになった目元。フィナーレの明るいライトのおこぼれでこんなひどい顔がもしもジェンヌさんの目に入ったらってビビっちゃった。

前方席も考えもんだわね。やっぱり全体を見渡せる2階席が好きかも。

そら君(和希そら)の銀橋歌唱の時はまだ涙を拭うのに忙しくてごめん。

なんかすごく素敵だったし、つやつやの良いお声も聞こえてたのだけれど、それを味わう余裕がその時はまだなかった。大変惜しいことした。

ラインダンスの中盤、ちょうどその日お誕生日だったまるこちゃん(華純沙那)の弾ける笑顔が目に入ったあたりでようやく舞台に集中できる状態に。

あ、ちなみにですね。お誕生日おめでとう!って念じて見つめていたのが通じたのか、ラインダンスラストの決めポーズの時にちょっぴりはにかんだ感じのさり気ないウインクをくれたんですよ。

なにせまるこちゃんの真正面の位置に座っていたので、え?もしかして私に?って思わず勘違いしちゃいました。可愛かった~。

そんなこんなでようやく気持ちが落ち着いてきたというのに今度は大階段男役群舞が!

黄金色の薄物のロングコートに黒い扇。

斜めのラインにポーズをとる男役たちの美しさよ!

ここでは大好きなるいくん(眞ノ宮るい)に釘付け!

つややかな赤リップ、長い前髪がはらりと顔にかかった横顔が怜悧で、またしても魂がどこかに持っていかれてしまった。

平場での総踊りでは間近で見るさきちゃん(彩風咲奈)の裾さばきの優美さにうっとりしたり、上手の1列目で踊るるいくんの鋭さにときめいたりで大忙し。

しかも曲が1幕終わりのさきちゃんの歌に大号泣した「昴よ」なんです。

あの胸が締め付けられるようだった歌の世界観そのままにまるで何かに挑みかかるように踊る男役のかっこよさに息を呑みました。

振付はどなたかしら…と今頃になって調べてます。おぉ、羽山先生だったのね。

続く娘役さんの群舞はとっても愛らしかったわ。

娘役さん全員前髪ぱっつんスタイルでカワイイ!

満州族の豪華な大拉翅(だいろうし)のヘアスタイルから一気にモダンチャイナって感じです。

男役群舞を一足先にはけたあーさ(朝美絢)も合流。

モテモテあーさを中心としたチャーミングなダンスシーンでは、今回退団の娘役三人もピックアップです。

なつこちゃん(羽織夕夏)のダンスが大好きだから、あまりにもお名残惜しくてずっと見つめていました。

なつこ~~~綺麗よ~~~~。と心のなかで叫んでたわ。

そしてデュエットダンスが始まる。

あぁぁ手を!

手を繋いで降りてくるのね!

本編一幕でもふるさとの赤い荒涼とした大地の中、手をつないで歩いていく梁文秀と玲玲の後ろ姿がとても印象に残っていました。

フィナーレでは昴に照らされた宇宙のような深い藍色の衣装に身を包んださきちゃんときわちゃん(朝月希和)が手をつないだまままっすぐ前を向いて大階段を降りてくる。

その美しい姿に二人の絆の物語が重なってまたしても涙涙になってしまった。

さっきまで踊っていたなつこちゃんがきれいなソプラノでカゲソロを歌っているのがすごい。

「夢介千両みやげ」の歌う芸者ではコブシをちょっぴり効かせた迫力あるソロを披露していたなつこちゃん。

「Sensational!」の100期銀橋歌い継ぎソロでも曲の展開部分を男役と同じ音域でかっこよく歌っていて、だからこんなに透明な高音の歌声も持っているって知らなかったよ。

まるで蒼穹の空に吸い込まれていくように澄んでいて、それでいてとても温かい。

もっともっといろんな歌を聞きたかった。なつこ~~卒業しないで~~~!

そんな美しい歌声と満天の星空に包まれたデュエットダンスは優しさに満ち溢れていて。

リフトも高い位置でぐるぐる回すのではなく腰の位置で抱きかかえるような優しい感じでした。

きわちゃんが片足を高く上げた場所にもう片方の足を揃えるようにしてさきちゃんの腕に乗ります。

さきちゃんの腰の位置はとっても高く、きわちゃんの足さばきもとても美しい。大人っぽくて優美なリフト。

それにしても特に助走もなく足を伸ばした状態でリフトに入るというのはかなり高度なんじゃないかしら?

実は最初に観た日はちょっと乗りそこねちゃったみたいで、それでもそれが失敗って感じではなくそのまますっと体を寄せ合いほほえみ合う姿がとっても素敵でした。

初見の人やダンスを見慣れてない人はいつもと振りが違うことには気が付かなかったんじゃないかなぁ。それくらい自然な流れで美しかったです。

こういうところにも二人のコンビネーションの良さが現れてるよね。

グランドフィナーレはのんちゃん(千風カレン)のまろやかなエトワールから。

物語の登場人物がにこやかにシャンシャンを振っているのがなんとも楽しい。

本編では顔に包帯ぐるぐる巻きの黒牡丹お師匠様が在りし日の美しいお姿に戻っているのも嬉しかったわ。

そして真ん中の3人は白を基調としていてゴージャスではあるけれどとても気品のある衣装でした。

大羽根ではなく美しいマントをなびかせているもエレガントで素敵だったなぁ。

一本物でショー部分は短かったけれど全部大満足だった~~~~!

いやしかし、なんでフィナーレから感想書き始めちゃったんだろう。

とにかく本編については感動ポイントがいっぱいあったんだけどまだ言葉にならないって感じです。

LIVE配信で見た「ELPIDIO(エルピディイオ)」や素晴らしかった雪組新人公演のことも忘れないうちに書き留めておきたいんだけどな~。

仕事が忙しくなった上これから年末年始にかけてなにかと慌ただしく、しばらくブログを書くのはお休みとなってしまいそう。

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